CPU の選び方とおすすめグレード

CPU おすすめグレード

最終更新:2017/3

最初に Intel と AMD という二つのメーカーがあるのでどちらかを選ぶ必要があります。
ここを見ている方はこれから自作始めるという方が多いと思うので、Intel を選んだ方が無難かと思います。
普及率が高いメーカーを選んだ方がトラブルなどがあった際に前例が多く復旧が容易であったり、メーカーにとってもユーザーからの情報量が多いためトラブル対策などが早いなどの強みがあります。
なので同等スペックで AMD の方が圧倒的に安いという状況でなければ選ぶメリットは少ないと言えるわけです。

では Intel CPU の一例を挙げて表記の説明をします。

Intel Core i7 6700K Skylake 4.0/4.2GHz 8MCache LGA1151

Intel
メーカーです。
Skylake
アーキテクチャといわれるメーカーで名付けている世代名といった感じで、一般的には新しい物程性能が高いと捉えて良いです。
歴代アーキテクチャ名は、

第9世代:Coffee Lake Refresh
第8世代:Coffee Lake-s
第7世代:Kaby Lake
第6世代:Skylake
第5世代:Broadwell
第4世代:Haswell Reflesh・Haswell
第3世代:Ivy Bridge
第2世代:Sandy Bridge
第1世代:Nehalem

他のパーツとの組み合わせに関してはそれ程考える必要の無い項目ですが、スリープモードを使う方は Haswell 以降は対応電源を選ぶべきです。
Core i7
メーカーで名付けているシリーズ名です。
現在のインテルでは i7、i5 シリーズが一般的用途向け CPU の上位モデルとなっています。
6700K
i7 シリーズを更に数種類に分けているグレードの表記です。
性能重視の物や消費電力が少ないタイプなど、Intel の場合一つのシリーズで3~4種類販売されることが多いです。
用途に合わせた性能から選ぶことになります。
4.0/4.2GHz
動作クロックです。
単純に数値が多い程処理速度が早くなり高性能となりますが、性能が上がるほど発熱量と消費電力もあがります。
ですが最近のインテル CPU ではターボブーストテクノロジーといって、必要なときだけ動作クロックを変動させ処理能力を上げる機能があるので、用途に対して高性能すぎる CPU を付けたからといってそれほど無駄に電力消費があるというわけでもないので、可能な限り高性能な物を選びたいところです。
この CPU の場合通常は 4.0GHz で動作しますが、ターボブースト時には 4.2GHz で動作します、4.0GHz も必要無いという人は更にグレードを下げ電力と熱を更に下げることが出来ます。
8M Cache
CPU 内部に設けられた高速の記憶装置のことです。
ここにデータを蓄積してメインメモリへのアクセスを減らす役割があります。
CPU は高速で容量の小さい1次キャッシュにデータを読みに行き、1次キャッシュにデータがなかった場合は、より低速でより容量の大きな2次キャッシュに読みに行きます。
同様に次に3次キャッシュ、キャッシュに無ければメインメモリ、メモリに無ければ HDD のキャッシュを探します。

1次キャッシュが最も容量が少なく最も高速で、HDD のキャッシュが最も容量が大きく最も低速となります。
キャッシュが動作クロックと同様に重要視されているのは、最近では CPU の高速化に伴いメインメモリの処理速度が CPU に追いつかなくなっているためです。

製品名には最も重要なコア数が表記されていないのが一般的です。
コア数に関しては「おすすめの CPU」の項で解説します。

おすすめの CPU

こればかりは使用者の目的により大きく変わってくるので、大体の目安を説明したいと思います。
CPU を選ぶ上で一番基準となるのが、コア数と動作クロックです。
この二つの能力で CPU の値段は大きく変わります。

Intel の CPU には「ハイパースレッディング」というテクノロジがあり、1つのコアを2つのコアのように動作せる技術で、4コアの CPU にハイパースレッディングがあれば8コア CPU として動作します。

詳細スペック表をご覧になった方は大体把握されたかと思いますが、まずはコア数で i7 か i5 に絞られます。
第7世代 Kaby Lake までは、i5 が4コア4スレッド、i7 が4コア8スレッド、となっていました。
つまりどちらも共通で4コアで、i7 にはハイパースレッディングが搭載されているというのが大きな違いでした。

この記事を書いてる現在では、第9世代 Coffee Lake Refresh と 第8世代 Coffee Lake-s でこれまで長く続いていたコア数が大きく変更されたこともあり説明が難しいのですが、まず第8世代 Coffee Lake-s で i7 も i5 も6コアになり、i7 のみこれまで同様ハイパースレッディングが搭載されました。
ここまではコア数が1.5倍になっただけということでシンプルです。

第9世代 Coffee Lake Refresh ではいきなりややこしくなります。
これまでどおり i7 や i5 のグレード表記は引き継がれているものの、i7 からハイパースレッディングが無くなりました。
しかし i7 は更に2コアが増えて8コアとなり、i5 は6コアのままということで2コアの違いとなり、これまでよりも i7 と i5 の差が小さくなったと思う方が多いかと思いますが、実は物凄く広がりました。
第9世代ではハイパースレッディングが搭載されているのは i9 となり、
Core i9 9900K 8コア 16スレッド 定格 3.6 GHz ターボブースト時 5.0 GHz

人により見方が違うのですが、これまでのグレードが一つずれて、i9 を今までの i7 の後継と捉えている人も居るようです。
筆者の予想としては、性能が上がってしまったので値段をあげたいが、これまで一定だった i7 を大幅値上げするわけにもいかないのでランクを上げてしまおう、という流れではないかと思います。

どの程度のコア数が必要か

コアやスレッド数を増やす目的は、同時並行して動作させるアプリケーションの数を増やせることにあります。
一つのアプリケーションの処理能力は動作クロックの問題です。

筆者は2019現在も4コア8スレッドの i7 6700 を使用していますが、8スレッドを消費し続けるのはゲームと動画のエンコード(動画の変換処理のこと)のときだけです。
スレッドの消費は自動で処理が分散されるだけの話なので、つまり CPU に負荷がかかり続ける状況がゲームとエンコードしかないのです。
で、ゲームで言えば4コア8スレッド全て 30% で動かしても、4コア 60% で動かしてもパフォーマンスは変わりません。
そうなるとエンコードの処理速度だけが唯一のコアとスレッド数の恩恵がある動作ということになります。

どんなに考えてもこれ以外にマルチコアが活かされる場面が思い当たらず、何か他にあるなら筆者に教えてほしいほどです。
どんなに沢山のアプリケーションを立ち上げたところで操作できるのが一つだけなのですから、メモリ消費は上がっても CPU の使用率は上がりません。
自動で動き続けるアプリケーションを複数立ち上げなければマルチスレッドは活かされません。
正直言ってヘビーゲーマーでも4コアあれば十分すぎで、ゲームもやらないというのであれば2コアで有り余ります。

そうなるとエンコードをやる人が一体どれだけの割合居るのかという話になるのですが、肝心なエンコード能力にも見落としてはならない点があり、コア数によりエンコード速度は大幅に変わりますが、スレッド数による変化は極僅かという検証結果が出ています。
何カ所もの大手検証サイトで様々なソフトウェアで検証された結果がその答えで統一されているので、これは間違いない事実です。
以下具体的な数値を紹介します。

比較する CPU は以下の3種類で、

i5-8500 6コア 最大クロック 4.10 GHz
i7-8700 6コア12スレッド 最大クロック 4.60 GHz
i9-7920X 12コア24スレッド 最大クロック 4.3GHz

日本ではお馴染み、フリーソフトの AviUtl でエンコードした場合、

i5-8500:100.5 秒
i7-8700:94.5 秒
i9-7920X:50.9 秒

以上のようなエンコード所要時間となり、8500 と 8700 の僅かな差はスレッドの差ではなくクロック数の差と見るべきでしょう。
コア数が倍となる i9-7920X ではしっかり時間が半分になっています。

筆者は i7 と i5 両方所持していますが、実際エンコード時間は全くの互角です。
i7 を使ってる筆者が断言します。
ハイパースレッディングがあるグレードは絶対に買ってはいけません。全く無意味で完全に損です。

現行9世代では i7-9700K がハイパースレッディングの無い8コアで、一般向けの範囲では最上位となります。
頻繁にエンコードを行う人は間違いなく買う値はあります。
しかし現在5万円と結構高いことから、本当に頻繁にエンコードする人でなければおすすめできません。

i7-9700K の Amazon での現在の価格と評判を確認。

ゲーマーやたまにエンコードするような人には現行なら6コアの i5-9600K がおすすめとなります。
現在33000円ほどで、恐らく今後無印も出ると思われるので、その場合はもう少し安いと思われる無印の方がおすすめです。

i5-9600 の Amazon での現在の価格と評判を確認。

エンコードしない人は4コアもあれば十分すぎるので、ここまで話題に出てこなかった i3 をおすすめします。
9世代の i3 は現在出ていないので、8世代の i3-8100 となりますが、3.6GHz 6Mキャッシュ 4コア という性能で、現在17000円ほどでかなりお得です。
これの上位の 8300 とかになると値段的に i5 を買った方が得になってしまいます。
ゲーマーだとしても 2019年現在の Steam ゲームで、この CPU で出来ないゲームは無いはずなので、どちらかというと GPU の方が条件が厳しいのでそちらに資金を回した方が良いと思いますよ。

i3-8100 の Amazon での現在の価格と評判を確認。

具体的な CPU 選びに関してはこちらのスペック表もご覧ください。
歴代の Intel CPU core i7・i5 の詳細スペック比較表

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